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最悪の結果……

検査が全て終了し、ついに先生からのお話を聞く日が来た。
息子にも同席をお願いして約束の時間を待った。
6時の約束なのだが6時半になろうとしているのにまだ呼ばれない……
この時間が長くて長くて……不安で不安で……
看護婦さんに確認したら、会議が長引いているとのこと……
それから間もなくして呼ばれた。何と夫も一緒に説明を聞くとのこと……
一瞬「え?」と思った。それではつっこんだ事は聞けないではないか……
今は簡単に本人に告知してしまうし……病状説明も同席なのか……
もし、気の弱い人なら癌と聞いただけで落ち込んで自殺なんかしたらどうするんだろう……
夫が先生に「今は簡単に本人に告知するんですね……」と言ったら、「今は情報が氾濫しているので隠し通せないし、特に食道癌の場合は治療法からして告知なしでは無理だ」と言われたという。それにしても……
驚いたけれど夫抜きでとは言えずそのまま3人で話を聞くことに。

先生の話……手に汗が……
「●●さんの場合は手術はしない方向で考えています。場所が場所だけに非常に難しい……さすがに切りたがりの外科の先生も手術はしない方がと言っています。」
それは手遅れということなのか……
もし手術なれば、声帯も気管も取らなければならない……大手術である。
今は化学療法……放射線と抗ガン剤の治療法がかなりの効果を上げている。欧米では主流になっている……
それはもうネットで調べ済みである。果たして夫の癌はそれで治るのか……ステージは?
聞きたいことは山ほどあった。しかし夫の前でそれは聞けない。
取り敢えず、夫は「先生にお任せするしかないのでお願いします」と。
かなり治療は厳しいものになるだろうということを言われた。副作用も相当キツイと……
夫はどう受けとめたのだろうか……
病室に戻り、とにかく2カ月は治療に専念しようと励ました。
もう面会時間が終わろうとしていたので、息子と一緒に病室を出た。
廊下で「転移はどうなんだろう……ステージは……本人と一緒じゃ聞けないよね……」
さっきの部屋を覗くとまだ先生が居た。再度聞いてみようということで向かった。
すると丁度先生が出てきた。
「あの……ステージは……」
「気管に転移していますのでⅣですね……」
やはり説明で気管やリンパに腫れがあると言ったのは転移しているという意味だったのだ。
夫は全然気付いていない……救われる。知識が無いのがこういう時には助かる。
愕然とした。ステージⅣ……いわゆる末期である。
3年生存率は非常に低い……果たして化学治療でどの程度まで生きられるのか……
単なる延命治療でしかないのか……もう怖くてそれ以上は聞けない……
エレベーターの中で「延命でしかないのかな……」と息子に言うと「そうじゃないと思うよ」と。
泣き出しそうになるのを必死にこらえ息子の車に乗る。
夫はあとどれくらい生きられるの?助からないの?もう頭の中が真っ白である。
ハワイの娘にどう伝えるべきか……
19日の孫の誕生日までは何としても隠したいと今まで伝えなかった。
せっかくの誕生日をこんな悲しい話を聞かせてしまっては余りに辛すぎる……せめて誕生日が済むまでは……と思っていた。
遠く離れている娘に真実を告げるべきか、隠すべきか……
息子は「娘なんだから知る権利もあるし話すべきだと思う」と。そして息子から伝えてもらうことにした。私はとても伝える勇気がなかった。

この日、ネットで調べまくったがステージⅣで生存しているという人の記事は見つけることができなかった。せめてステージⅢなら……
悔やんでも悔やみきれない……10月の時点でCTの検査をしていれば……
もっと早く違う病院に行かせていれば……どんなに悔やんでも悔やんでも時は戻らない……
神様、どうか夫を助けて!奇跡を起こして!
代われるものなら代わりたい……私が死んでも悲しむのはごくわずか……
もし夫に何かあったらどうすればいいの……
こんなに一生懸命生きて来たのにどうしてこうして神様は試練ばかり与えるの……
私が一体何をしたの?色んなことが頭を駆けめぐり……
涙が溢れて止まらない……朝まで眠ることは出来なかった。
この日から地獄の日々が始まった。
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by makochanmakenaide | 2006-01-23 22:43
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